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ANAがフラッグキャリアになる日 [グローバル化とは]

遂にJAL再建の余波が自分の生活範囲までやってきました。
10月1日から香港⇔成田便が週14便から7便(つまり1日1便)になるようです。
関西空港便に至っては廃止。JALのエリート会員で関西方面在住の方は困るでしょうね・・・

不採算路線の廃止というのは日本国内で政治家によって作られた地方の空港の便と、コストの安い航空会社と競争して負けている観光路線(ビジネス客が見込めない路線)だけだと思っていたのですが、香港も対象になると思っていませんでした。
まあ、成田⇔香港はJAL、ANA、キャセイパシフィック(CX)と何便も飛ばしているので、競争が激しかったのかもしれません。

関空⇔香港便の撤退理由は、観光客がメイン、ビジネス客が見込めないので売り上げが確保できない、かつ空港発着料が高くで経費がかかるということだそうです。
空港発着料は成田も関空も羽田も大きく違いがないので、JALは「高い単価のビジネス客がいる路線しかやりません」ということです。

ところで、JALを使い続けてきた人はマイルがたまっています。自分もその一人なのですが、どうやってこれを消化するかという悩みがあります。
かつ自分はJAL Global Club(JGC)というエリートステータスなのでラウンジが使えたり、ビジネスクラスでチェックインできたりと便利です。
今更他のキャリアに移ってゼロからエリートステータスを目指すことも億劫です。

そこでANAに提案。

JGC会員をANAのSuper Flyers Club(SFC)に招待してはいかがでしょう!!
ANAも正直経営が苦しくなっています。原因は一部は金融危機によるビジネス客の減少です。

JGC会員をSFCに引っ張ってこれば、潜在的なビジネス客の基盤を一気に広げることが可能です。
JGC会員は単価の高いチケット(ビジネスクラスや通常割引エコノミー)を購入する傾向が高く、かつクレジットカードの購入による金融収益の向上も狙えます。
そしてJALに不安を感じているJGC会員も当面は安全であると思われるANAをメインにすることができ両社ともにハッピーです。(当然JALの収益はがた落ちします)
国土交通省や静岡県とけんかしている暇があれば、民間らしい方法でJALの顧客を奪えばいいのです。

個人的にはCXも良く利用するので、One Worldに所属しているJALの会員の方が便利です。
なぜ、こんなことを言っているかというと、JALの再建は無理だと思っているからです。

会社更生法を申請した会社が、従業員の希望退職に報道されているだけの上乗せのベネフィットを出しているのが理解できません。
国内線は主要路線以外はJALが潰れて減便になってもさほど困らないだろうし、国際線はANAと他国のキャリアがカバーしているので問題は生じないでしょう。
そもそも日本にコストの高い日系国際線キャリアは2社もいりません。
(国内の不採算路線は高速バスのような手段で代替するしかないでしょう・・・)

どうですANAの皆さん。マイルの加算率を上げて体力を消耗するようなキャンペーンをやるよりも、JALの優良顧客のみをごっそりと確保しフラッグキャリアになるというのは。

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KIX

あれから2年経ちますが、今のお気持ちは?
by KIX (2012-12-11 01:30) 

hide-and-seek

自分の見通しが外れていい意味で良かったと思います。

JALユーザーなので、JALが存続しているのは嬉しいです。(その代わり従業員のベネフィットが相当削られたり、不採算路線のエリアに住んでいる人が不便になったり、ANAが苦しい思いをしていますが)

あとは、LCCの台頭に関する自分の見方は甘かったと思います。もうちょっと業界研究してからエントリーを書けばよかったかもしれませんね。
by hide-and-seek (2012-12-11 13:46) 

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