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オリンパスは買いか売りか? [株・マネー]

マイケルウッドフォード元社長の解任劇からずっと注視してきている。
日系企業が外国人をトップにしてグローバル経営に舵を切ろうとしているのが失敗したのでは?という関心からだ。

まあ、最初の会社が発表した解任理由が、日本的な意思決定や経営方法に会わなかったっていう「いまさら」的なものだったのでふざけてるなーと思っていた。
某ドラゴンズの監督解任みたいに、70歳の監督を担ぎ出して新しい風を入れるみたいな感じ。

さて、今後のオリンパスはどうなるんだろう。二つシナリオを考えてみた。

■自力再建
自力再建のためには手元キャッシュを積み増す必要がある。(銀行が金返せって言ってくるからね) そのためには事業の売却が想定される。

内視鏡を中心とする医療系の事業は垂涎の的だろう。テルモのような医療機器会社が事業拡張するにも、タケダのような製薬会社が事業範囲を広げるのにもいいと思う。
シーメンスやGEのような医療装置を扱っている会社にもいいかもしれない。

カメラ事業については、日系企業は手を挙げづらいだろう。競争が激しいし、統合効果もあまりなさそう。オリンパスのカメラ事業の収益性は低いしね。
韓国や中国系の会社がデジカメ産業に進出するにはいい買い物かもしれない。

携帯電話販売事業は光通信や家電量販店あたりに売ればいいんじゃないの?あんまり高く売れるとは思えないけどね。

問題は事業を全て売り払っていくと会社がなくなってしまうので、事業のどれかを残さなければならない。
当然、医療系ビジネスを残そうとするだろう。カメラと携帯事業を売った資金で、当面の資金繰りをし、リストラをして数年間苦しい時期を過ごす。
金が足りなければ増資するしかないと思うんだけど、この場合既存株主の価値は相当希薄化するだろう。

■買収される
医療系事業がほしい会社からしてみれば、今のうちに株式を市場で買いまくってある程度のシェアを押さえた後に公開買い付けするってのもいいだろう。今すぐにでも何処かのファンドが大量保有報告書を出してくるかもしれない。

仮にオリンパスが債務超過であっても内視鏡ビジネスを今までどおりに行えると仮定すれば、運転資金さえ突っ込めば将来キャッシュフローを生むので悪くない投資だと思う。
だれかが公開買い付けを宣言した後に、他の会社やファンドがさらなる高値を提示してくる可能性も否定できない。
買収された後は、事業を切り売りされるはずだ。

ちなみに、オリンパスは決算発表を延期して、過去の決算の修正を行っている。これはやらなければならない事だが、あまり意味のないことである。

個人的に一番の関心はオリンパスののれんが本当はいくらなのか?ということだ。Q1の決算ではのれんは1,683億円となっているが、純資産は1,511億円しかない。
仮にのれんの価値がないとすると、債務超過ってことだね。(評価性引当金積んでるくらいだから繰延税金資産を積み増すことはできないだろうし・・・)

会社の価値(BS)から判断すると投資する気にはなれないが、事業の価値(PL)から見ると、まだまだいける会社のはずだ。マネーゲーム的(誰かが買収することを期待する)にも投資妙味はあるだろう。株価が400円を切ったら大胆に資金を突っ込んでもいいかもしれない。

大量保有報告書がでてくる(たぶん)までの来週前半が勝負かなと勝手に思ってみたりする。。。

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