北京ダックのさばきかた [中国の生活・文化]
香港へ行った帰りに、出張者もいるんで、会社の近くのホテルで北京ダックを食べることにした。
実は、ここは広東省なので北京ダックとは言わないらしい。
でも、日本人から見れば北京ダックなのである。
一般的に、レストランの服務員が揚げたて?のダックちゃんを
カートで持ってきて、ビニールの手袋をして、大きな包丁で
カリカリの皮の部分を削いでいく。一匹丸ごとのダックちゃんをこれ見よがしにさばく。
それに味噌ダレのようなものをつけて、餃子の皮のようなものでまいて
パクリとやるわけだ。
やっぱり美味い。日本円で700円くらいという値段も非常にリーズナブル(日本人にとってだが・・・)
注文をして、ビールを飲みながら待っていると、
例によって、ダックちゃんがカートで運ばれてくる。
そこで以前からの計画を実行した。
「俺に(皮をそぐのを)やらせてくれ!!」
「いや、私たちの仕事ですから・・・」
「俺は、ダックちゃんを捌きたいんだよ!!」
「でも、その・・・」
愚図愚図いうので包丁を取り上げ、ダックちゃんの腹の真ん中辺りから削ぎ始めた。
これがなかなか難しい。
食べ応えのある大きさにしなきゃいけないし、このままではせっかくのダックちゃんが台無しである。
「その捌き方ぢゃ駄目ですよ」
「対不起(すんまそん)。やっぱりヨロシクです。」
結局、前々からの計画は達成できなかった。
どうやら、最初にダックちゃんのわき腹から、
表半分と後半分を分けるように切込みを入れるのがコツらしい。
ところでこのやり取りを周りの客がずっと眺めていた。
自分でダックちゃんを捌こうとする人はいないらしい・・・