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人民元は7月から年間10%上昇する!! [グローバル化とは]

グローバル化した市場では、各国通貨の影響は実体経済に大きな影響を与えます。
今、市場が注目しているのは、ユーロ(ギリシャもついにギブアップしましたね)と人民元でしょう。

人民元はいつ、どれくらい上がるのか?
いろんな専門家が予想をしていますが、自分の予想は以下の通りです。

・切り上げはしない
・USDに対して、年間5~10%程度の上昇率になるように調整する
・開始は2010年7月頃から


アメリカは貿易赤字を抱え、かつ雇用が中国に取られていると思っているので人民元の調整をするように中国政府に圧力をかけています。

個人的な見方では、中国政府はアメリカの圧力なんてなんとも思っていないでしょう。
彼らにとっての問題は、多額の貿易黒字が引き起こしている国内のインフレです。
国内のインフレを抑えるためには貿易黒字を減らす、つまり人民元を上昇させることが必要だとわかっています。が、アメリカの圧力に負けて上昇させたように思われるのは避けたいところでしょう。

人民元が上昇すると、中国は損をします。自国通貨が上昇するということは、買い手にとって中国製品が高くなるということですから、中国の輸出競争力が落ちます。
中国のGDPに対する輸出の割合は20%を超えており、輸出金額の低下は中国が目標としている2桁のGDP成長率に影響をきたします。(GDP成長率の目標を高く設定しておいて、インフレ率は抑えたいというは我儘というものですが)

また、中国は2兆USDを超える外貨準備高を抱えているので、ドル安はこの外貨準備高の評価を下げることになり、大きく損をします。
仮に外貨準備高の8割をUSDとし、人民元がUSDに対し10%上昇すると、1,600億USDの評価損が発生します。巨額ですね。

一方、人民元が上昇すると、中国にとっていいこともあります。
まず、インフレ率を抑えることができます。インフレを引き起こしているのは貿易黒字によってもたらされた金余りです。金持ちがどんどん不動産等に投資して、物価を上昇させています。
貿易黒字が縮小すれば、当然余っている金も減少します。

また、高くなった人民元は、中国の対外購買力の上昇を意味します。石油のように、物価に反映しやすいものを今までよりも安く購入することができます。
これは当然インフレ抑制にになりますね。

自分が中国の国家主席だとしたら以下のような政策にします。

■目標
・共産党一党支配を安定させるために、内政の不安要因であるインフレを抑制すべし!!
・世界に覇権を唱えるため、経済成長したい。そのためGDP成長率は最低8%だ!!

■政策
・金余りを解消するために、人民元の上昇により貿易黒字を削減する。当時に預金準備率を引き上げ、資金の供給量を減らすぞ!!
・輸出競争力を落としたくないので、人民元の切り上げはせず、徐々に上昇させるよ(年間10%程度を目標)
・今すぐにやるとアメリカにいわれてやったように思われてメンツがないので7月から開始だ!!
・癪に障るし、損をしたくないからアメリカの国債を売ってマーケットを脅してから、人民元を上昇させてやる。国債を売るのは人民元上昇政策前の6月までだ!!

うーん。いろんな要素があって予想は難しいですね。
中国の所得分配制度がしっかりしていれば、金余りによるインフレは抑えられるような気がするのは私だけでしょうか・・・
金持ちが余った金を突っ込むので不動産価格が上昇しています。それを貧民に分配すれば内需が増えて、健全なインフレになると思います。

一つだけ言えることは、遅かれ早かれ人民元は上昇します。
香港IDのある人は銀行で人民元口座を開設できます。7月までに出来るだけ人民元に金を突っ込んでおくのが賢明かと。

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yutakarlson

■「大躍進の再来」 各省のGDP成長、全国平均値を上回る ネットに批判殺到=中国―もうすでに中国ではバブル崩壊が始まった?

ブログ名:Funny Restaurant 犬とレストランとイタリア料理
こんにちは。中国また、GDPの発表でまた嘘の統計を流しました。何と、ほぼすべての各省のGDP成長率が、全国平均を上回るという統計を出しました。こんなことは、数学というより、算数を知っている人ならありえないことはすぐにわかりますね。中国これ以外にも、矛盾した統計をいくつも出しています。私の観測では、中国のバブルはもう崩壊し始めているのだと思います。日本でも、バブルの崩壊は、大方の人が後からはっきり認識したのであり、その最中には意外とわからなかったものです。わかっていれば、損をする人はいなかったはずですから、当たり前といえば、当たり前です。中国が、第二の経済大国になるなどというのは、単なる幻想に過ぎません。今こそ、マスコミなどが報道しない正しい情報を入れて、正しく判断すべき時だと思います。詳細は、是非私のブログを御覧になってください。
by yutakarlson (2010-04-30 11:11) 

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