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スイッチングコストでシェアがかわるー企業戦略を決める価格設定ー [グローバル化とは]

ずいぶん前の話になるが、Micro Economicsの授業でMicrosoftのウィルス対策ソフトについて触れた。
なぜMicrosoftはWindows Defenderを開発し、無償で配布しているのか?という内容。

それの解答の一つがウィルスソフトのライバル、シマンテックやトレンドマイクロのウィルス対策ソフトの強化をさせ、かつ市場価格を下げることである。
Macの売りの一つがコンピューターウィルスに強いこと。まあ、強いというのもそうだが、 ハッカーはシェアの大きいWindows狙うのでMacが狙われづらいというのも理由。
それがユーザーがWindowsではなくMacを選ぶインセンティブになるなら、MicrosoftとしてはWindowsのウィルス対策を強化しなければならない。
(ウィルス対策ソフトの購入費用がWindowsユーザーのコストになっている)

とは言え、何もプレッシャーがなければウィルス対策ソフトの値段は下がらない。そのためにWindows Defenderが開発されたのだと。そしてコストが下がればWindowsを選ぶユーザーが増えるであろうと。(ほとんどのMacユーザーはウィルス対策をしていないらしい)
これは教授の私見であり、MS社の公式見解ではないが、個人的にはずいぶん納得のいく内容だった。

上記の教授の話を聞いた自分はiWork(Appleが発売しているOfficeみたいなやつね)がOffice for Macの値段を下げ、WindowsからMacへのスイッチングコストを下げていると思った。

iWorkが発売されるまではOffice for Macの値段はかなり高かったらしく、日本では3万円を超えていたらしい。いまは個人用(Outlook等が入っていない)なら定価で17,850円、Amazonでは14,000円を下回る値段で発売されている。未だにOffice fro Macが3万円を超えるような値段だったら今回Macへ乗り換えをしなかったかもしれない。

ちなみにWindows用のOfficeは相変わらず3万円程度。MS社はMac向けの価格を下げるときに何を思ったんだろう・・・

Macへの移行とともにOffice for Mac 2011のHome editionを購入したんだけど、今のところ使い勝手はまあそこそこ。Windowsで使っているOfficeのバージョンと違うので単純に比較ができない。

自分の購入した1ライセンスの購入価格は990HKD(=9,800JPY)。これが3ライセンス版だったら1,250HKD(=12,400JPY)。言語は主要なものが13種類プリインストールされていて非常に便利。ちなみにiWorkは650HKDで販売されている。つまりMS社はiWorkよりも多少値段を高く設定しているというわけだ。

MS社は値下げによって購入者数を増やしていると思うが、これってWindowsからMacへのスイッチングコストを下げているだけのように思える。果たしてこの価格戦略は正しいのだろうか、それともAppleの思うつぼ?

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