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なぜ話が通じないのか? ~日本人が反日デモに対して感じる違和感~ [中国の生活・文化]

ブログのアクセス履歴を見たら、先日の「個人でなにができるか? ~中国の反日デモにどう反応するか~」(http://blog.so-net.ne.jp/hide-and-seek/2012-09-16)というエントリーのアクセスがすごいことになってた。

某友人の話によると、誰かがTwitterでリンクを張っていたらしい。エントリーの内容自体は大した事ないんで、Twitter経由でこられた方には申し訳ないです。。。

ここからが今回の本題。最近の反日デモで日本人が違和感を感じたであろうことはこんなあたりだろう。

1.そもそも尖閣諸島の領有権に対する中国側の主張が弱いのになぜ強気?
2.大使館を襲うなんて常識的に考えてあり得ない(ウィーン条約違反?)
3.壊された日本車や日本料理店のオーナーは中国人で、同胞に危害を与えている
4.デモと言っているけど、やっていることは単なる破壊、暴力と略奪
5.憂さ晴らしでなく、仮に領有権問題で怒っているとしたら感情的すぎる

日本、香港、イギリス(Financial Timesね)で報道されている内容等を鑑み、デモの参加者のプロファイルは「共産党員」、「低所得者もしくは失業者」、「職業的アジテーター」、「野次馬」と推定した。

仮にプロファイルが正しいとすると、日本人が感じる上記の1~5違和感はこれらに起因していると思う。

1.中国ではメディアの情報が偏っていて日本の主張、立場が伝わらない (情報を入手、比較できない)
2.ウィーン条約など知らない、もしくは軽視している (メディアがそれを伝えない)
3.日本車、日本料理=日本人に金を吸い取られるというイメージを持っている (実際には中国人が経営していたり、雇用が創出されていることを知らない、そこまで考えない)
4.所得格差や社会に対する不満を単にぶつけたい (公務員の汚職や所得再分配システムが機能していない、暗に共産党に対する批判)
5.日清戦争から始まった戦争の被害者感情 (加害者は簡単に忘れるが、被害者は絶対にそれを忘れない)

つまり、彼らは平均的な日本人と思想が全く異なり、教育程度も情報にも大きな格差があるので、その行動が理解できず、話が通じないのも無理は無い。

知ろうと思って探したけど、あまり見つからないのがサイレントマジョリティの意見。つまりデモとかの映像をテレビで見ると、中国って怖いなあ(実際そうだと思うけど)という印象を受けるが、デモに参加する人は基本的に強烈な意見を持っているわけで、モデレートな意見の人はこういうのには出てこない。

知的水準が高かったり、日本での留学、就業経験があったり、いろんな情報にアクセスできる人、自分の生活に満足している人はこういうデモにはあまり参加しないと思う。政治に興味が無い人もね。

あと日本人にわからないのは、共産党という仕組みというかイデオロギーだろう。中国という国を語る場合、共産党を外して考えることはできない。

一般に民主主義国に育った人は共産党には問題があるとおもっているが、自分は13億人を民主主義で統治するのは至難の業だと思っている。人権侵害等あるものの共産党システムだからこそ中国はそれなりに安定している。

この共産党における権力移行(書記の交代)や軍部の権力が大きくなってきていること等が彼らの意思決定を複雑にし、日本人にとって物事を余計にわかりづらくしている。

これは完全に個人の予想だけど、あと何年かした時点で、「ああ、胡錦濤政権の時はまだよかったなあ・・・」と思う日が来る気がする。。。
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