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MBAの不都合な真実 [MBA]

MBAを取得した36歳の彼は未だ民間企業での仕事を見つけることができず、住民がフードスタンプをもらうことを助けるソーシャルサービスエージェンシーで働いている・・・

って自分の事じゃないよ、途中まではそう見えるかもしれないけど。これはWall Street Journalの記事の抜粋ね。

記事の見出しは「小さな見返りしか望めない最近のMBAホルダー」という感じの内容。まあMBAホルダーは増加の一途をたどっているし、ほとんどのMBA生がこれに気付いているんだけど、数字を見せつけられると厳しいなと思う。

■MBAの不都合な真実(データはアメリカのみ)
・修士号を得た人の人数は2001年は40万後半だったのに対し、2011年には73万人になっている。(うち12.6万人がMBA)
・修士号を得た人のうちMBAの割合は2001年は15%程度だったのに対し、11年には17%となっている(つまりMBAは倍増)
・MBAホルダーの35才時点の給与は1989年は6万前半USD/年だったのに対し、2010年では8.6万USDになっている
・一方、彼らの学費ローンの残高は1989年は2.5万USDを若干下回る程度だったが、2010年には8.2万USDに跳ね上がっている

■なぜこうなったのか?
・ビジネススクールがEMBA、Part-time、On-Lineプログラムを設置したのでMBAホルダーが増えた(人口の増加率以上に・・・)
・レベルの低い大学もMBAプログラムの提供に参入した
・MBAホルダーの給与が高いので、企業は新卒を採用するようになった
・新卒のほうが自分達の会社のカラーに染めやすい、研修しやすい

簡単に言うと、MBAホルダーの供給が増えすぎてMBAクラブの価値が落ちたということだ。
上記のデータはアメリカだけなんだけど、アジアやヨーロッパでもMBAプログラムが増加しているので、世界的にはMBAホルダーの増加率はかなりのものだと思う。

あと、アメリカ企業が新卒採用にシフトしているってのが興味深い。今、日本では新卒採用に偏っている採用システムが問題になっているというのに。

ちなみにこの記事にでている大学はLouisvilleという大学。自分は聞いた事ないし、学校のレベル感がわからないのでここの卒業生が仕事を見つけられないということについては何とも言えない。

自分の周りの香港MBAホルダーは大体いい会社で働いているし、給与も結構いいはず。(日本人はほとんど日本に戻っちゃうけど)

アジアは就業機会も多いし、人を切りまくっている金融業界を除けば、記事のような悲惨さはない。とくにPart-timeでMBAを取った人はキャリアの中断はしていないし、無理に転職する必要もないので手堅い選択と言える。学費ローンを組んでいる人もほとんどいないだろうしね。

金銭的な見返りだけがMBAの目的だとしたら、今後もMBAを取得することの意味というのは段々小さくなっていくんだろう。特に有名校以外に行く場合には。

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