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香港の病院システム [香港の生活・文化]

香港には5年半もいるんだけど、最近初めて病院に行った。

十二指腸にポリープがあり、それの切除を行うため。以前胃にもポリーブができ、切除したことがあったんで全く心配していなかったんだけど、実際やってみたら結構面倒だった。

そもそも前日に腸洗浄用の粉を2リットルの水で2時間以内に飲みきるという無理ゲーをさせられたり、医師とのコミュニケーションが不十分で、当日に治療内容が変わったりと大変であった。

胃の場合、口から内視鏡を入れてポリーブを切除・・・ということなんだけど、今回は腸全体を調べることになり上下両方からやることになった。つまり口からもケツからも内視鏡をツッコミ検査するというもの。
細胞検査の結果を見てみないと、どういう状態かわからないが、想定外の場所に複数ポリーブがあったのでやっといて良かった。

さて、香港の病院だけど、質はピンからキリまである。ジニ計数(貧富の格差)が世界最高の香港らしく、自分の懐具合に応じてどの病院に行くかを決める。
大ざっぱに言うと、お金に余裕があり、急いで治療したい場合は高いコストを覚悟で私立病院へ、そうでない場合は公立病院へ行く。

公立病院は、とある人に言わせると人間扱いされない位サービスは悪く(技術は高いらしい)、長時間待たされるとの事。ただ、治療費は驚くほど安く、出産でも日本円で数千円しか取られないらしい。
ただし、緊急性の低い一般的な手術は平気で数カ月~数年待たされたりするのが当たり前となっている。

私立病院は、少なくとも自分の行ったところは至れり尽くせりで、日本語の通訳まで付いている。(結局通訳は使わなかったけどね)
当然値段は高く、内視鏡検査×2(口からとケツからとで2回とカウントされる)の技術料だけで20万円近くかかった。

数年前に日本で胃のポリーブを切除した際は健康保険適用後で1万円位だったから、治療費自体は3.33万円、つまり香港の高い私立病院だと3倍近くの治療費となってしまうわけだ。(他の手術はもっと安いのかもしれないし、高いのかもしれない)

香港では日本のような国民皆保険制度はなく、勤務先の医療保険によって医療費がカバーされる。1回の診療や手術につき、会社がいくら支払い、個人がいくら支払うなどと決まっている。当然一流企業の方がこの保険のカバレッジがよく、そうでない企業はあまりよくないのである。

住居、教育、医療が香港で金額のかさむ三大支出だと思うが、富める者は最先端で高品質のサービスを受けられ、そうでない人は最低限のものになる。香港では所得再分配システムがほとんどないから、どんどん貧富の格差が大きくなっていく。

香港で生活するには健康でなければならないのである。。。
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