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日系企業の駐在員とグローバル化する世界に立ち向かう若者 [MBA]

週末にフェニックスグループの荻野さんの家にお邪魔した。
香港MBAの奨学金や、HKUSTのJapan Tripのサポート等、香港にいるMBA生は色々な形でお世話になっている。

日本へ帰ることになったという報告をしたんだけど、その時にでてきたのが、やはり日系企業の駐在員のローテーション期間の短さに対する懸念。

自分の場合は香港に5年超居てMBAに行ったりもしたので、仕事の方は問題なく回っているし、香港におけるネットワークも香港人、日本人問わず築けたと思う。
ただそういう人は数が少なく、多くは3年程度で異動してしまい、本社の方を向いて仕事をし、日本人のコミュニティにしか属さずせっかくの海外勤務を有意義に使えていない。

自分も以前から、海外駐在の期間は(職位、適正、ミッションにもよるが)できるだけ長くし、地域専門家のような人間を作っていくべきだと主張してきた。
が、荻野さんの話では、これは自分も感じているのだけど、企業は海外経験をもった人数を増やしたいがために、駐在期間を短くし、沢山の社員を海外に派遣させるという、質より量を重視する様な方向になっている。

さて、以前香港でMBAを取得した女性が最近香港に帰ってきた。香港のとあるプロフェッショナルファームで勤務し始めている。
彼女の仕事は日系企業とのやり取りが多いらしいが、会社は日系企業ではないし、同僚にも日本人はいないらしい。

実は、自分は彼女が香港MBA生にとって新しいロールモデルになるのではないかと思っている。

残念ながら?香港でMBAを取得した日本人はほとんどの場合日本に帰国してしまう。
理由は社費留学だったり、同じ仕事なら日本の方が給料が高かったり、香港だと業種、職種が限られたり、語学力が足りなかったり。

自分の知る限り、帰国子女でもない限り、香港に居る日本人のMBA卒業生は日本人の特性を活かす(日系企業で働く、日系企業をクライアントに持つ、日本からの異動である)仕事についている。

-ドメスティック育ちの(大学までに海外経験のない)日本人が
-日本以外の国で
-日系企業ではなく
-日系企業、日本人向けの商売でない

という条件を満たした日本人MBA生は香港にはまだいないと思う。この条件を満たした人がどんどん出てくるようになれば面白くなると思うね。
※訂正 HKUSTの卒業生に上記条件を全て満たしていた人がいました。しかも多国籍企業でエグゼクティブになっているという修羅が。

彼女の場合、業務経験を積み、エキスパートになれば顧客は日系だろうが、欧米系だろうが関係なくなり、香港で働いている一人のエキスパートとみなされるようになるだろう。
また、とある生徒はインターンでアメリカ人が経営しているアジアの某国のPEに行く。これも日本人としての特性は全く関係なく、彼の業務経験、スキルでつかんだチャンスである。

彼らがどんな道を切り拓くのか非常に興味深い。
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コメント 3

こーじ

UST卒のK崎さんが既に条件満たしてないですか?
by こーじ (2013-05-09 12:18) 

hide-and-seek

あー、そうですね。レベルが高すぎて、ずいぶん遠い人になっていました・・・
by hide-and-seek (2013-05-09 18:07) 

こーじ

書いた後に思い出したんですが、Eugeneの日本人同級生も、現在上海にて米系自動車サプライヤー勤務なので、彼も新しいロールモデルですね…。部署がHRなので余計に。
by こーじ (2013-05-09 18:13) 

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